2013年3月24日日曜日

イイ話

Facebookでいいね!がつきまくった話がBBS投稿をベースにした捏造であったという話。この手の話を「イイ話」として認識するかどうかもある気がする。

単なる復讐代行だよね? 
 運転手「おまえの代りにいじめてやったった」
 お客「わーいわーい。ありがとー」
って構造のどこがイイ話なの?

ことの発端はどうであれ、構造としては権力者が別の弱者を弾圧したってだけの話でしょ(バスのなかで最もコントロール権を握っているのは運転手)。弱者側が問題を解決したわけじゃないのだよね。

シェアされてくる「イイ話」系には、こういう構造が多いのだけど、これは原因が変わると村八分と同じ構造にも通じるじゃん。なので、個人的にはこの手の権力者による復讐代行は「げすのきわみ」と同じじゃないかと感じる。

こういうエピソードに感動してたら、単純に「良き独裁者の登場を待つ」意識が芽生えてしまって、結局は自分で解決する気がなくなっちゃうんじゃないか、と思う。

ただ、このエピソードが他の乗客が口をはさんで、物事を解決していったなら、また違う印象になっただろうね。これを海外の映画のエピソードのプロットにするなら、

乗客1「運転手さん、ここで止めて。降りるわ。こんな人と一緒に乗っていたくない」
乗客2「ぼくもそうするよ」
その他の乗客「おれもおれもー」
運転手「おれも降りるわ。おまいが運転していいよ」

て感じで、弱者が権力者を動かす話に持っていくんだろうな。たぶん「革命」ってのを経験した社会では、そういうふうになるんだと思う。

けっこう思いつきで書いてるけど、弱者が困っているのを見るのは不憫だと共通見解をもっている社会は悪くない。あとは、その解決方法が「自分で動く」に変われば、もっと違うことになるんじゃないかと思うのであった。

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